旧梶村邸

緊急事態!ごぞんじですか?

 現在津山市は津山城・城下町泊プロジェクトを推進していますが、特に「旧梶村家住宅(国登録有形文化財)の改修について、建築基準法、文化財保護法の趣旨を逸脱した手法で、ホテルに大改造する工事に着手しようとしております。

また津山市は、建築基準法の適用除外を受ける為に、有識者による建築審査会を設置(2月27日開催の第2回建築審査会で決着を予定)し、着工を強行しようとしています。
まだ法的に工事ができるか否か決定していない段階にも関わらず、津山市は今年11月にホテルとして開業予定。と発表しています。これまで津山市民は、城東地域の皆様を中心に、旧梶村家住宅に愛着を持って活用し保存への協力と尽力を行なってきました。これまで、津山市は、市民が納得できる「行政の説明責任」の義務を全く果たしていません。

また本件についての調査は、我が国の建築界における最高峰の建築設計の専門家集団で構成される(一社)日本建築設計学会に依頼

し、すでに文部科学省文化庁にも、文化庁の緊急の現地確認・現地指導等によって、津山市の文化遺産が毀損されることなく事業が行われるよう、調査・指導を緊急要請しております。
一度壊した文化財は決して元には戻りません。市民の力で、文化財を守るべく、立ち上がりましょう。

津山城・城下町泊プロジェクト事業にかかる
公開質問状を提出

活動の第一弾として、当団体は、谷口圭三津山市長に対し、津山市が現在進めている国登録有形文化財の旧梶村家住宅の改修事業に関し て、情報公開請求により入手した図面と資料をもとに、建築分野の専門家として評価を依頼した一般社団法人日本建築設計学会及び一級建築士の資格を有する弁護士の見解を含め、下記の公開質問を行い、当公開質問状を提出(1月19日)後、10日以内(1月28日迄)に公開での虚偽の無い回答を要望しました。

  1. 建築基準法に適合しない状態での事業の推進は問題ではないか?
    国登録有形文化財の旧梶村家住宅の工事は、情報公開請求により入手した別添えの 図面と法令関連資料に津山市担当課のチェックがあり建築基準法に適合しないこと が NG と明記されている。
    建築審査会の合意をもとにこのまま工事を着工する予定なのか?遡及対策(機械対応)により確実に安全性を獲得できるのか?

  2. 上記津山市担当課のチェックでは、国登録有形文化財の旧梶村家住宅の改修内容 が建築基準法に適合しないとして NG と明記されており、その上で「2 月 4 日に開 催される建築審査会を開催し、委員の合意をもとに、建築基準法の適用除外を受ける。」となっている。
    しかし、現在においては、いまだ建築基準法の除外の適用は受けておらず、工事ができるかどうかがまだ判明しない段階で、あたかも、全ての 法的課題をクリアしているかのように、市長自らが、市民やマスコミに対して説明 を行っている。
    これは市民やマスコミに誤解を与えかねない側面があるが、このまま建築審査会の合意を頼りに計画を進める予定なのか?

  3. 旧梶村家住宅の防火や避難等の安全性に関しては誰が判断しているのか?
    「津山市 歴史的建築物の保存及び活用に関する条例」でも防火や避難等の安全性を個別に検 証するとなっているが、その検証や判断は誰がいつおこなったのか?
    同条例では建築審査会(第1回は終了)の前に判断は終わっているはずである。

  4. 旧梶村家住宅において災害や想定外の出火などにより人的被害(特に蔵での宿 泊)が出た場合は誰が責任を取るのか?
    消防法を前提にした同意は行われているのか?

    蔵を宿泊室にすることは避難や救出の難しさがあり、仮に災害が生じた場合には、最近東京で発生したサウナでの事故に近いことが発生するおそれが高い。
    そのような場合に蔵を無理やり宿泊室とし人命に関わる被害が出たことに対する責任者は津 山市長なのか?
    津山圏域消防組合消防長なのか?
    建築審査会委員なのか?
    バリューマネジメント株式会社なのか?
    責任者はだれになるのか具体的に回答を求める。

  5. 文化庁へ「現状変更届」をなぜ出さないのか?
    (一社)日本建築設計学会の見解書にあるように、津山市が計画している国登録有形文化財の旧梶村家住宅の予定工事は文化庁へ「現状変更届」を出すべき改造内容と考えられるが、「現状変更届」は提出された形跡がない。
    津山市はどのような理由で文化庁へ「現状変更届」を出さなくても良いと判断したのか?
    見解書をもとに具体的な回答を求める。

  6. 津山市長及び津山市は、登録有形文化財の現状変更の手続きである「現状変更届」を文化庁へ提出し、正式に、文化庁からの変更確認を得ていないのにも関わらず、何故、文化庁に説明をして了解を得ているなどと関係者に説明しているのか?
    またその準備中というのであれば、何を根拠に、何故、数々のマスコミ報道にあるように、今年 11 月開業と言い切っているのか?

  7. 津山市は、マスコミ等へ積極的に、「文化財保存」とアピールを行い(別添:一例が令和 8 年 1 月 8 日・山陽新聞朝刊記事)、本来、文化財を守るべき立場である。
    にもかかわらず、実際のところは、専門家(日本建築設計学会)の見解書にあるように文化財としての価値を毀損しているのではないか?
    津山市として、旧梶村家住宅 の工事内容をどのように考えているのか?
    図面を見れば、その工事内容は、内装に限定される模様替えや修繕(維持の措置) などでは無く、既存施設を壊して、バス、トイレの増築、階段工事等、明らかな増改築という印象である。
    津山市が、これまで津山市民や、岡山県、文化庁、マスコミ等へ説明、発表してきた、内装に限定した軽微な修繕ではないという受け止めもある。

  8. 当団体は、時間をかけ、多くの労苦とともに、国登録有形文化財の旧梶村家住宅の 最終改修設計図(別添資料)を入手したが、この改修設計図は、津山市と、今回 12 月 18 日に開催された、建築審査委員会の委員しか知らない内容である。
    津山市は、これまで、丁寧な住民説明会をきちんと行ってきたと述べているが、地元であ る城東地区の住民どころか、市民は誰も改修設計図の内容を知らない。
    市民どころか市議会議員でさえその内容を知らされていないと思われる。
    多くの市民、団体が、具体的な計画の説明を求めてきたが、これまで一切、改修設計図を公表しなか ったのはなぜか?

  9. 連携して活動する「津山のまちと文化財を守る会」が、昨年末に改修計画図の開示 請求を行い、当団体により、今回初めての情報公表となる。
    津山市は、この最終計画図面をもとに、建築審査会へ諮る前に市民へ説明する義務があり、現状の事実を説明すべきであったと考えるが、何故、してこなかったか?
    また今から、市民に対して説明する予定はあるのか?

  10. 津山市長は、城東まちづくり協議会の幹部に、「事前に市民に説明すると反対 されるので、決まってから説明する」と述べているという声もあるが事実か?

  11. 上記の事業を進めるにあたり、法的(建築基準法等)に疑念のある計画案を提案 している代表企業のバリューマネジメント株式会社にも問題があるのではないのか?
    上記の質問(1〜8)に対するバリューマネジメント株式会社の回答も併せて求める。

  12. 津山市は本事業を「津山城下町活性化コンソ-シアム」の代表企業である、バリュ―マネジメント株式会社(代表取締役他力野淳。東京都千代田区丸の内 2-1 -1明治生命館 6 階)と契約しているにも関わらず、マスコミ等へは、大阪市北 区を本店所在地とする同名の別会社と事業契約したかのような発表をしている。
    これはどのような理由によるものか説明を求める。


以上、この津山城・城下町泊プロジェクトに関する津山市の事業遂行は、すべて津山 市の行政文書(情報公開請求で取得した文書を含む)を丹念に調査することで明らかになったものであり、以上の公開質問に対して 10 日以内(1 月 28 日迄)の回答を要望しました。

【今回の記者発表同席者】
遠藤秀平 (一社)日本建築設計学会会長 神戸大学名誉教授
松本明 (一社)日本建築設計学会副会長 同産官学連携委員会委員長
福島敏夫 弁護士・一級建築士

(一社)日本建築設計学会とは?
東京大学、京都大学、早稲田大学、大阪大学、大阪公立大学、神戸大学、近畿大学、岡山大学等の建築関係学科の名誉教授、教授、准教授、日本を代表する建築家、一級建築士資格者等で構成されており、建築設計及びその教育に関わる研究者の学術的支流と研鑽の為の組織化、および建築設計領域における総合的な質の向上をはかり公益に寄与することを目的として活動。
我が国の建築界における最高峰の建築設計の専門家集団。

https://www.adan.or.jp

改修ではなく、大改造!

旧梶村家住宅最終工事設計図面を入手!
改修後図面を初公開! 蔵も大改造!
建築基準法に適合せず、文化財登録抹消の恐れ有り!

津山市への情報公開請求により入手した着工前と工事完了後の改修設計図

旧梶村家住宅改修図1階(改修前)

  • 既存階段撤去
旧梶村邸 改修図1階(改修前)
旧梶村邸 改修図1階(改修後)

旧梶村家住宅改修図1階(改修後)

  • 階段改築
  • トイレ浴室増設

旧梶村家住宅改修図2階(改修後)

  • 既存階段撤去
旧梶村邸 改修図2階(改修前)
旧梶村邸 改修図2階(改修後)

旧梶村家住宅改修図2階(改修後)

  • 階段改築
  • トイレ・浴室増設

文化財オンブズ津山